Petit Online Special

Petit Online Special Paul Rand
1 ポール・ランド特集について 2 プチグラパブリッシングのロゴデザイン
3 ポール・ランドにとって、「デザインはアート」でした。 4 ポール・ランド邸大公開!
5 ポール・ランドの本を作ろうと思ったわけ 6 プチグラで取り扱うポール・ランド書籍


ポール・ランド特集について

 実はこれまで、プチグラパブリッシングにはロゴマークがありませんでした。いつかは作りたいと思っていたのですが、流行りに流されるデザインにまみれるぐらいなら、無い方がいいという判断もありました。しかし個人商店として始めた頃から数えると、2002年は創立5年目をにあたり、そろそろ何かあってもいいのでは…と思うようにもなりました。そこで、プチグラパブリッシングの出版理念(というと堅苦しいですが)をロゴマークとしてシンボル化するために念頭に置いたことは、次のようなものでした。

《ポップで、モダンで、時代を超越できる普遍的な力を持っていること》

 これはプチグラパブリッシングの全ての活動において命題なのですが、とても難しい挑戦でもあります。しかし20世紀を振り返ってみれば、そこにはポール・ランドという、偉大なる巨人が切り開いてきた確固たるヴィジョンがありました。清廉でモダンな美しさ、懐の大きさ、哲学、そして芸術に対する理解。彼の偉業を越えようなどと愚かなことを考えているわけではなく、その姿勢をこそリスペクトすることは、決して難しいことではないのでは…。そう考え、デザイナーの後藤隆哉さんとディスカッションしながら完成させたのが、プチグラパブリッシングのロゴマークでした。

 このコーナーはミニ特集なので、一般の紙媒体による特集と比べると、さほど中味が濃いものだとはいえないと思います。しかし、webで特集記事を編集するに当たって、まずやっておきたいと思ったのが、ポール・ランドだったのです。ちなみに僕は、芸術全般における基礎教育を受けてはいるのですが、デザインにまつわる専門教育を受けた経験はなく、知識レベルは今もって素人の域を出るものではありません。しかし、コミュニケーションツールとしてデザインが持ちうる力については、日々本を作っているだけに、恐ろしいほど理解しているつもりです。いいものをいいということは簡単ですが、では、何故それがいいと思うのか、価値観を相対化することはやはりとても難しいことです。
 ポール・ランドの仕事には(そして彼の仕事場にも!)、あらゆる解答が潜んでいるはずです。今回の特集が、それを見出す小さなきっかけになれば幸いです。

伊藤 高(プチグラパブリッシング)
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